土佐の嗚咽

突然あらわれてほとんど変人である

此処一ヶ月をブリ返す

 山に登るとコンスタントに投稿できるけど、ちょっと仕事が忙しくなったりメンタルが弱くなったりすると急激に遅漏になる癖ね、これ。前回から1ヶ月経ってしまった。まあ何人たりとも見てないから良いんだけど。

 

 職場の前で鮮烈な夕陽。海岸は戦場の様に燃えていた。移ろいゆく水平線の夕焼けは秋への滑走路なのです。

f:id:Sixdoublejump:20191017201602j:plain

 ちょっと前には福岡へ行ってきてました。一人で行ったとか、誰と行ったとか、そんな事はどうでもよくて、兎にも角にも旅は心のリセット。鬱積したストレスや疲れが綺麗に流れる。特に景色っていうのもないので、以下美味しかった飯をば。色々ありましたが、細部まで詳らかにしてもつまらないから食べ物だけだよ。

f:id:Sixdoublejump:20191017202005j:plain

 実にビッグシティ。九州は昨年も大いに一人旅してきたが、博多は大学のゼミ以来か。空港到着後7秒で移住したいと思わせる居心地の良さ。適度に田舎。適度に都会。

 1晩目はモツ鍋をば。どこが旨いとか知らなかったき、まあネットで評判の良さそうな店を予約。なかなかの人気店。違わぬ美味しいさ。18時30分の日曜日で満席でござい。nagamasa-hakata.owst.jp

 

f:id:Sixdoublejump:20191017202208j:plain

 コースの最初には九州名物を3種チョイスできるようで、まず酢もつ。ちょっと甘めに上は柚子胡椒かな。爽やかに食べやすい酢もつでした。モツってホルモンだけではなくてミミガーなんかも使われてるとかいないとか。明太子は割愛。これは普通よ、どこで食べても旨いタラコは旨い。

f:id:Sixdoublejump:20191017202920j:plain

f:id:Sixdoublejump:20191017202929j:plain

  ほんでゴマ鯖。ゴマダレと新鮮なサバをマジェマジェして頂く福岡の郷土料理。郷土料理に旨いものなし!は、職場の兄弟子の名言だが、ここは例外。鮮度の良さは皮の弾力、弾き具合でわかる。海苔の相性もよくてビールさんがすすむ。

f:id:Sixdoublejump:20191017203151j:plain

  メヒカリの唐揚げ。室戸では干物や焼き物でお目にかかるが、揚げ物も旨い。フワッとした揚げ方でお上手。これもモツ鍋までには食いきれない満足感。

 そうこうするうちに遂におでましモツ鍋。味は選べる中で醤油味を。九州の醤油は甘くて少し癖がある。どうでるか。

f:id:Sixdoublejump:20191017203414j:plain

f:id:Sixdoublejump:20191017203511j:plain

 

 こりゃ旨い。甘いスープだけど嫌味のない甘さ。スネ夫みたいな奴だけど、分かりあえそうな雰囲気で。そんでモツが白眉。多分だけど生。そこらの居酒屋で食べる水っぽい冷凍ではなくて本当にプリプリ。Mだ、これは。

f:id:Sixdoublejump:20191017203702j:plain

f:id:Sixdoublejump:20191017203758j:plain

 すでに腹パンに、〆はこのスープでちゃんぽん。グニりんと蛇行する麺がお汁を吸ってこれまたうまし。このコース2時間飲み放題で4,000円とは博多恐るべし。ドハマリしますわこれ。

 このあと、また飲んで、ホテル戻っても飲んで死にますた。 

志摩の四季 | 地元の旬が勢ぞろい

 翌日は壮絶な二日酔い。昼まで電源7%ぐらいでしたけど、文字通り這って電車とレンタカー乗り継いで糸島を観光。道の駅やらスーパーやらを勉強しつつ、昼は上記の直販所に併設された海鮮丼専門店で食らう。

f:id:Sixdoublejump:20191017204228j:plain

f:id:Sixdoublejump:20191017204237j:plain

 わくわくするようなPOPに腹と夢膨らませて、中盛を頂く。安いね。ワサビが実にトビが効いております。慣れてないとすぐストーンしちゃうぜこりゃ。醤油は甘め。これも悪くない。刺身醤油は正しく甘いのが好きだ。そして鮮度の伝わる刺身の食感。魚の旨さは、北が脂のりで魅せるなら、南は弾力で知らしめてくれるのだ。
 タイの湯引きしたのが美味かったなあ。刺身の量的に男性なら大盛りでも。中盛りでも女性は大丈夫。しかし単品で刺身盛り合わせが合ったらななおよし。いい雰囲気でした。

 で、夜は水炊き豊。書いていてすごく恥ずかしくなる。40代女教師の先輩に強要されました。ここは中々予約の取れない名店。3週間前だが取れました。

 夕方伺うと満席。消費税10%初日の10月1日の月曜日に、見事な満席。

 博多名物水炊き、一回食べて見たかったのよ。ここはお姉さんが全部やってくれるので、余計なことをしてはいけない。とかいいつつ、特別癖のあるお店でも敷居が高いお店でもないので、こんな毛の生えてない僕ちゃんでも入れました。

水たき 長野 (みずたき ながの) - 中洲川端/水炊き [食べログ]

f:id:Sixdoublejump:20191017204852j:plain

 ぶれてますけど酢もつをここでも。一口がしっかりしてるな。酢だれもまた品がよくて旨い。酸っぱすぎず、濃すぎずね。」

f:id:Sixdoublejump:20191017205306j:plain

f:id:Sixdoublejump:20191017205204j:plain

 ぶれた水炊き2。緊張してるわけではない(白目)。実に奥行きのあるコクで、鶏も旨いんだけど、とにかく酢ダレが旨すぎて地球上の食物に何でもかけたくなる勢い。いいなあこれ。

 

f:id:Sixdoublejump:20191017205616j:plain

 つくねも美味かったです。もみじおろしが体に合えば、もうそこは秋の博多でござい。

f:id:Sixdoublejump:20191017205640j:plain

 結構お腹いっぱいでしたが、このお出汁を堪能するにはおじやで。これも全部やってくれます。感動。いや、お腹チャポチャポ。善福寺池か。

 

 酔だくれ、飲んだくれの後は、天神駅近くの豚骨ラーメンで。もうこの日の晩しかラーメン食べるチャンスなかったんで、腹パンでしたが食べてきました。

http://www.hakata-shinshin.com/

 

f:id:Sixdoublejump:20191017205659j:plain

 9時近くになるけど行列ができておりました。10分ぐらい待って、出てくるのはあっという間。マイルドやねえ。女性が多いのも納得。ペトペトしてない。俺が先月食べたカップラーメンのがペトペト油っぽかったぐらいで。けど。もうちょっとシラフで余裕のあるときに食べてみたい。

 

 翌朝食べた博多駅地下の牛タン屋の朝定食。これで700円いかなかったかな。すげえコスパでご飯もおかわり。俺は好きですこういうの。

f:id:Sixdoublejump:20191017210236j:plain

 いつの間にやら行ってた北九州門司港。そこから橋で渡った下関で食らった瓦そばとサーモン丼のセット。これは今旅のブービー賞。店員のやる気の無さもあって、いかにも観光地のまずい飯って感じで、まあこれはこれで悪かない。

f:id:Sixdoublejump:20191017210358j:plain

f:id:Sixdoublejump:20191017211508j:plain

 

f:id:Sixdoublejump:20191017213818j:plain

 というわけで九州旅行楽しかっです。とても。高知からもそんな遠くないって分かって、それはまた行きたいと思った旅ですよこりゃ。水炊き、モツ鍋、一人じゃいけませんからね。旅とは違う、グループで行く旅行も悪かない。ありがとうございました。

 後日談。帰国後も冷めやらぬ私は、糸島で買った明太フランスを食らう。糸島はパン屋の激戦区で、小麦まで栽培されている。天国かあそこは。で、とりわけ福岡県内でもレベルが高いと言われたこちらで。

xn--54q87zl1zrwk.com

 

f:id:Sixdoublejump:20191017212331j:plain

 明太フランスうめえ。ただタラコ入れてますみたいなフランスパンじゃなくて、ちゃんとバケットとしての美味しさが前提にあって、そこから明太子の手作りペースト感が相まってすごくレベルの高いお惣菜パン。パンで感動したなんて久々。

 ほんで翌日も福岡空港で買ったからし蓮根、そして冷凍庫に忘れてた春野町の馬刺しを肴にやったりね。からし蓮根は、ほんとに辛い。鼻にツーンとくるやつ。正しく肴。昨年熊本の良さに取り憑かれた俺を、またあっちに引き戻す懐かしの味だ。馬刺は高知県産も負けてない。こちらもバリうまかとね。解凍とは思えないムッチリ具合と旨み。口に入れれば内側から湧き出るエネルギーの強いこと。もう少し早く食べていれば、今年の凱旋門賞は俺が出ていただろう。

f:id:Sixdoublejump:20191017212200j:plain

 最後に、仕事のことは置いておきたいけど、仕事抜きの付き合いも長い農家さん宅の“ぼたなす”。この部落でしか育てられていない、ジューシーで大きな茄子。焼きなすもたまらないけど、フライにしたら実に美味かった。クリームコロッケのようなトロトロ具合が素晴らしい。室戸の道の駅。どこかは言わない。まだ少し出てます。今シーズン分は。

f:id:Sixdoublejump:20191017212944j:plain

f:id:Sixdoublejump:20191017213147j:plain

 じゃあね。また。もうないと思いながら、一回一回の投稿を、互いに噛み締めてほしいのさ。