土佐の嗚咽

突然あらわれてほとんど変人である

9月の再会。低収入でも美味いもん食べられたら全てチョー消しよ。

 この前は連投して、また日が空いてお・ひ・さ。です。

 

 台風は定期的にくるものの、段々と涼しくなってまいりやした。 

 クーラー無しでよう頑張った。このまま年寄りになって、クーラー無しで生きていけると勘違いして、案の定熱中症でぽっくり逝くんだろうな俺。

 

 さて、ここで仕事の愚痴は書かない。何も嫌なこともないし、後から楽しく喰らえたら楽しいと思えればいい職場だ。夏風邪も治り、自律神経も多少調子がいいのか、糞忙しい中に、一緒に仕事してて楽しい人達がいるのは、本当に幸せなことです。 

 

 でだ。外に出ることも少なく、大した心象風景もないので、以下、最近食った「眼を見張った美味いもの」をば。

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 生マッシュルームとホタテのサラダ。ネットで見たレシピを参考に。31歳にもなってマジックマッシュルームが生で食えるとは思わなかった。サクサク食感に嫌な癖もなくて、これはトバされた。ボイルホタテとポン酢、オリーブオイル、塩コショウの味付けで鬼に金棒。傘の黒ずんでないフレッシュなマッシュが良いらしいが、サン◯ャインの30%オフで作りました。問題ありが多いサン◯ャインセール品にあって、こちらは問題なし。また食いたくなってきた。小松島で買うたすだちで自家製ハイがよく合う。お供にゼンマイのナムル、赤ずき油揚げ炒めがスリートップの攻撃力。

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 サンシャイン。いよいよ市内には一店舗になる。腐っても1万人はいるシティ。品不足に、インフレにと、色々嫌な予測が立つことは火を見るよりも明らか。選択肢がないからといって、あぐらはかいちゃいけない。ドラッグストアに足元すくわれっぞ。

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 箸休めにおばあの写真も。祖父母もいなくなった俺にとって、室戸には250人ぐらいオジイオバアがいる。その中の二人のおばあ。80すぎと90すぎ。山奥の部落へ毎週会って生存確認。否、俺が生きてるってことを実感させてもらってるほど、「生」のエネルギーを頂いてる。ここまでそこそこ長いと思った30年ちょいは、彼女らからすればたった3分の1。道は果てしなく遠い。リビングレジェンドに敬意を。一緒に生かせてください。

f:id:Sixdoublejump:20190907214222j:plain 閑話休題。こちらは赤むろ。安い。室戸の中産階級以下の食卓に登場する大衆魚だ。身色はサバのような赤色。ムロアジはクサヤの原料になるらしいが、臭みもなく、鮮度が良ければ刺身が上等に旨い。夏場って水っぽくてイマイチな魚が多い室戸にあって、実に値段と味のバランスの良い魚だ。まさにKING OF DIGGIN'。掘り下げろって感じで、少し変わった小品を仕込んでみた。

 まずはボウルにネギ、青じそ(この町ではセイソウという。青い草。草冠に言葉と音。つまりブルーハーブ。)、すりおろした生姜、そして前述のすだちの皮を散らす。ここに細切りにした赤ムロと醤油を和え和えする。すだちの皮にはダイエット効果があるらしい。まーた始まった、◯◯の皮には栄養がある研究。

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 赤ムロのなめろう。最近ハマってるブロッコリースプラウトも混ぜて、天井知らずの栄養素に。すだちの爽やかな香りと自家製ポン酢と生姜が、魚の嫌な臭みも感じさず、メチャクチャ肴になってくれる。これは何で飲んだっけなあ。身体によさそうなもので酒をむちゃくちゃ飲む。プラスカロリー理論。結果、身体に悪そうな気がしないでも。

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 そして本日は、地元キラリバーの先輩からツガニをいただく。これは北川村の舶来物らしい。上海蟹と同じ種類。モクズガニとも呼ばれるけど、高知ではかなりの高級品である。3杯頂きましたが、生は初めてかもしれん。ネットでレシピをあさりながら、とりま茹でてみる。

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 熱湯に驚いて足が取れてしまうらしいので、水からじっくり茹でてみる。鮮やかな赤色に染まるのは、アスタキサンチンという成分。これが加熱されることで、結合されたタンパク質と分かれて色が変わるという仕組みだ。これもレシピついでに学んだ知識の受け売り。んな科学的なことはどうでもよくて、ようは脳みそにダイレクトに旨いか不味いかを判断させよ!

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 裏側の袴を外し、2つに分かつときれいなカニ味噌が登場。ここはちょっと癖があるけど、十分酒がすすむ。そんでヒラヒラ口に残るヒダを外して身をしゃぶると、濃厚な旨味と、川の苔食ってますよみたいなほろ苦さが、口いっぱいに広がる。これは嫌いな人は嫌いだろうが、俺は好き。小さいけどフルスイングでガツンと打つ旨さだ。

 

 ここで普通の小市民ならゲームセット。なんならコールドゲームで、思い出に砂集めてバス乗るとこだけど、初めてのツガニは俺を容赦しない。堪能したカニの殻を圧力鍋でグズグズにして濾したスープをつくる。 

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 これにちょっと愛媛の麦味噌入れてコクアップ。罪悪感の塊。サッポロ一番の麺を茹でる。

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先程のツガニ味噌スープにバター、ネギ、ごま油、スープの素半分を入れ麺投入。

 2,000点。奈半利川上流の清流を飲み込むような心地。奥底からツガニの旨味が押し寄せて、味噌バターの波まで連れてきた。これで平打ち麺あたりなら3,000点あたりか。

 気絶するように完食。週一回ぐらい、これぐらい身体に悪いほうが、かえって身体に良い。何カロリー理論だろ。

 おやすみ。死にます。あの世に逝けますように。失敗したらまた明日仕事行くんだろうなあ。